もっとアニメを観よう2011

第24回 渡辺歩が選んだ
「フェイバリットアニメ1本」

 WEBアニメスタイルの読者の皆様こんにちは。
 日頃、何かとお世話になっている小黒編集長の依頼を受けまして、僭越ながらお薦めフェイバリットアニメを挙げさせて頂きます。

 まぁ、クドクドと私の能書きを申しても何ではございますので、ここはズバッと1点に絞って……。

 『アルプスの少女ハイジ』

と、させていただきます!

 この作品に幼少の頃から親しんできたのも然ることながら、今日の日本のアニメーションが忘れかけている何かが、ここにはあるような気がしてならないのが、ベストワンの理由です(結果的には、他の方々と重複してはいますが……)。
 作品の完成度の高さは、言うまでもありませんが、さらにこの作品には、制作者として作品にかかわる姿勢等、学ぶべきところが多いと思うのです。

 ハイジの前にハイジなし、ハイジの後にもハイジなし。
 等と言ってしまえば、それまでですが、やはり、アニメを生業とする限り、次の世代に向けて、この作品を受け継ぐようなものを、いつかはつくりたい、いや、つくらなくてはならないと強く思います(リメイク等ではなく、受けた感動を我々の手で次代へ折り返すという意味です)。
 結局、クドクドと能書きのようになってしまい、申し訳ない。
 おあとがよろしいようですね、ではこのへんにて失礼いたします……。

●PROFILE
渡辺歩 アニメーター、演出家。シンエイ動画所属。『ドラえもん[シンエイ動画版第2期]』のキャラ設定、『帰ってきたドラえもん』の監督・作画監督、『映画 ドラえもん のび太の恐竜 2006』の監督と、同社で一貫して藤子・F・不二雄作品に関わる。

(11.01.25)