もっとアニメを観よう2011

第3回 片渕須直が選んだ
「今、自分の中にうごめいている何かの『気分』の5+1本」

 自分として、10本なり20本なりのタイトルを挙げようとしたのですが、そして、それらを挙げることに色々な理由をつけることもできるとは思ったのですが、今の自分の気持ちからすると、それもちょっと違うかなあ、と思ってしまいました。
 今現在、この瞬間の自分の中では、なんだかふーわりした気分が渦巻いていて、それがすべての根拠になっているような気がします。ふんわりやわらかでありつつ、人というものの存在がもつ硬質さを兼ね備えているような、そんな作品を思い浮かべてみようとしたら、5本ほどになってしまいました。
 どんな「気分」なのかは、ご覧になっていただければ、と。

  • ●『黄金の森の美女』ベルナール・パラシオス
  • ●『アルプスの少女ハイジ』高畑勲
  • ●『雪深い山国』ベルナール・パラシオス

 が、まず最初の3本。これらは大きいです。
 それにプラスして、

  • ●『霧の中のハリネズミ』ユーリ・ノルシュテイン
  • ●『或る旅人の日記』「赤い実」加藤久仁生

 さらにプラスして、まだ予告編しか見いてないのですが、ひょっとしてこれもそうなのかも、と思うのが、

  • ●『イリュージョニスト』シルヴァン・ショメ

●PROFILE
片渕須直 アニメーション監督。代表作に『マイマイ新子と千年の魔法』『アリーテ姫』『BLACK LAGOON』『名犬ラッシー』(監督)などがある。WEBアニメスタイルで「β運動の岸辺で」を連載中。Twitterのアカウントは @katabuchi_sunao

(10.12.03)