【artwork】『マイマイ新子と千年の魔法』
第2回 イメージボード(2)

 続く第2回も、新子達の日常の風景を紹介する。コメントはやはりすべて片渕監督によるもの。4枚目の日常と1000年前の光景が二重写しになるというのが、この作品の大きな仕掛けとなっている。

▲埋立地の工場の社宅まで、貴伊子を尾行してきた新子。ウツギの花咲く貴伊子の家と、隣家の犬。この犬は、本編では、片渕が幼稚園の頃にひざ小僧を噛まれた覚えのあるデカい秋田犬に変わった

▲原作の帯に謳われていた「日本の赤毛のアン」にふさわしく、アン・シャーリーとギルバート・ブライス的な光景。本編では肥後の守ナイフが絡んで、少し物騒になる

▲麦畑の真ん中で突然直角に曲がる川。この水は千年前からこんなふうに流れているのじゃ、と、おじいちゃんが教えてくれる

▲青麦畑の中、新子のまわりに千年前の光景が次第に二重写しになってくる。原作では一口に千年前というが、それはどんな景観なのか? どんな人が住んでいたのか? われわれとしてもだんだんそれが知りたくなっていった

【artwork】『マイマイ新子と千年の魔法』第3回へつづく

●『マイマイ新子と千年の魔法』公式サイト
http://www.mai-mai.jp

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