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  毒電波にも期待

 今 敏監督の『妄想代理人』の放映が始まりましたね。僕は先日の完成披露試写会で、一足先に第2話まで観てきました。
 謎の通り魔の事件をめぐる全13話のサイコサスペンス(試写会での監督の言葉によれば、毒電波アニメだそうで。笑)。固定した主人公はおかず、各話別々の登場人物にスポットがあたる形式の作品です。前作『TOKYO GODFATHERS』はハートウォームな方向に振った作品でしたが、今回は初監督作品の『PERFECT BLUE』の路線に戻ったわけです。多分、こちらが今監督の素に近いのでしょう。
 これまでの作品で使う事ができなかったアイデアを活かすのが、この企画の狙いのひとつだそうですが、アイデアだけでなく『千年女優』や『TOKYO GODFATHERS』を観ている者としてはニヤリとするところもありました。どこかで観たような看護婦や、OPのどこかで観たような風景とか。飯塚昭三さんの登場も、お馴染みの役者さんといった感じで良かった。
 1話、2話に関しては、クオリティのコントロールは抜群でした。スタッフ的にも『TOKYO GODFATHERS』のメンバーが多く参加しており、その前作のテンションの高さが、いい感じに反映されている。喩えて言うならば、劇場『銀河鉄道999』を作った後に、同じりん・たろう監督、小松原一男作監、椋尾篁美術のチームが作った『がんばれ元気』の第1話のような感じですかね。あるいは『カリオストロの城』の後にテレコムが作った『新ルパン』とかね。まあ、何にしてもこれだけのものがTVで観られるのは幸せな事です。
 1話より2話の方が毒は強いですよ。でも、まだまだこの辺りはセーブしているんでしょう。スタッフワークの面だけでなく、これから「毒電波」がどれだけ強くなるのかも楽しみです。

[妄想代理人公式サイト]
http://www.mousou.tv/

(04.02.05)

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