【artwork】『サマーウォーズ』
第6回 アバター設定1

 映画『サマーウォーズ』は、ふたつの世界を舞台にストーリーが展開していく。ひとつは長野県上田にある旧家・陣内家。そしてもうひとつが、インターネット上の仮想空間OZである。劇中では世界中の多くの人々がOZにアクセスし、それぞれが自らの分身であるキャラクター「アバター」を持っているという設定になっている。それらは各キャラクターの個性をさまざまなかたちで反映していたり、現実世界でのイメージとはちょっと異なるデザインだったりする。そんなアバター同士のやりとりや、それらが電脳世界で繰り広げる超現実的アクションもまた、本作の愉快な見どころのひとつだ。今回は、登場人物同様に膨大な数を誇る『サマーウォーズ』のアバターたちを紹介。前回までのキャラクター設定と併せて見ると、作り手のこだわりや遊び心が見えてきて面白い。

キング・カズマ
池沢佳主馬(13歳)が操る、ネットゲーム界に君臨する格闘王アバター。謎の敵ラブマシーンと激闘を繰り広げる。劇中では、通常時の「Ver.1」→ラブマシーンとの対決にあたり、額のゴーグルを首もとにさげ、靴を脱いだ戦闘態勢の「Ver.2」→満身創痍状態の「Ver.3」と3態に変化。




ラブマシーン
仮想空間OZの強力なセキュリティを打ち破り、各管理システムに侵入して現実世界を大混乱に陥れる謎のアバター。他のアバターを次々と吸収し、アカウントを乗っ取ってはパワーアップを繰り返す。どこか東洋の邪神を思わせる姿が畏怖を誘う(ちなみにアバターという言葉は、インド神話などに登場する“神仏の化身”をさすサンスクリット語の「アヴァターラ」から来ているとか)。




ケンジ
主人公・小磯健二(17歳)のアバター。普段はOZのシステム・メンテナンスのバイトなどに使っている。アカウントをラブマシーンに乗っ取られてしまい、いかにも人畜無害な印象の「Ver.1」から、見るからに悪そうな「Ver.2」へと変化。


仮ケンジ
アバターを奪われてしまった健二が、友人の佐久間に手配してもらった仮アバター。どう見ても役に立ちそうもないブスカワ系の外見がキュート。

ナツキ
ヒロイン・篠原夏希(18歳)のアバター。強敵ラブマシーンを相手に敢然と勝負を挑む。クライマックスでは最下段の「Ver.2」にグレードアップ。



サクマ
健二の友人・佐久間(17歳)のアバター。味も素っ気もない実用主義型モデル。データが重くない分、機動力は高い?

ウエスタン風ウサギアバター
映画のオープニング、OZの概略を説明するシーンに登場するキュートなアバター。細田監督ファンなら、思わず「SUPERFLAT MONOGRAM」を思い出してしまうだろう。

第7回へつづく

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http://s-wars.jp/

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(09.08.03)