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国内のファンには久々のテレコム作品
『CYBERSIX』

 現在、キッズステーション(SKY PerfecTV、ケーブルTV)で放映中の『CYBERSIX』は、国内のファンにとっては、実に久々に観る事ができる、テレコム・アニメーションフィルムの新作である。
 テレコムは、トムス・エンターテインメントの関連会社で、新人アニメーターの育成を目的に1978年に発足、海外に通用する劇場作品を目標に様々な作品を制作してきた。80年前後には『ルパン三世 カリオストロの城』、劇場『じゃりン子チエ』、『名探偵ホームズ』と、当時の日本のアニメーションとしては最高水準の作品を発表していた。だが、その活動の場は次第に海外との合作に移行してゆき、90年代には国内ではテレコムの新作を観る機会はほとんどなかった。
 『CYBERSIX』が制作されたのは98年から99年。海外のコミックスを原作にしており、また、カナダとの合作という形はとってはいるが、企画段階からテレコムがイニシアティブをとる形で進められた。原作の脚色、キャラクターデザイン、絵コンテ、作画と、制作の大半をテレコムが担当している。
 主人公のサイバーシックスは、マッド・サイエンティストによって作られた女性のバイオロイド。普段は男装し、高校の教師として生活しているが、事件が起きるとサイバーシックスの姿となり、活躍する。主人公のマニッシュなイメージや、副主人公ルーカスとの恋愛の描写等、ややアダルトな風味を効かせたヒーローアクションものである。
 ビジュアル的な見どころは、原作の持ち味を活かしたグラフィックなキャラクターと、「動き」の魅力。各話の動画枚数は、平均で1万7千枚から8千枚だそうだ。国内のTVアニメが一般的に3000枚台で制作されている事を考えれば、文字どおりケタ違いの数字である。いわゆるフルアニメ的な作品だが、「メリハリの効いた動き」等の日本のアニメ的なテイストもあり、独特かつ、見応えのあるアニメーションとなっている。
 竹内孝次プロデューサーに話をうかがってみた。
「『CYBERSIX』は、世界各国で放映できる作品として制作しました。内容に関しても、映像に関しても、それを前提にしています。海外の人がこの作品を観ても、ジャパニメーションだとは思わないでしょうね。
 この作品では、最初から“動き”でストーリーを表現したいと思っていました。そのため、脚本段階でも、必要なセリフ以外はなるべく言わせないようにしています。だから、極端にセリフが少なくなっているはずですよ。
 スタッフにも“動きの美しさ”と“ポーズのカッコよさ”を出してくれと要求しました。ポーズのカッコよさと言っても、日本のTVアニメによくあるような止め画のポーズではなく、動きのある魅力的なポーズのカッコよさです」
 最初に放映されたのが、99年のカナダ。その後、香港、フランス、アメリカで放映され、2000年10月に日本で放映開始となった。日本での放映も、もう大詰め。最終回が近づいている。
 現在、テレコムは2002年の放映に向けて、新作のTVシリーズの制作に着手している。これはキャラクター原案からテレコムが担当しており、よりオリジナル色の強い作品となる。勿論、日本国内でも放映される予定だ。

●以下は関連サイト。
テレコム・アニメーションフィルム
http://www.telecom-anime.com/telecom/index.html
キッズ・ステーション
http://www.kids-station.com/

 前者のサイト中の「テレコム一代記」の「座談会」は、『名探偵ホームズ』ファン必見の内容。

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