絵コンテ3《アクション編》

『サマーウォーズ』では仮想空間OZを舞台に、本格的アクションシーンが次々に展開する。そこでもやはり細田監督の的確な演出テクニックが発揮されており、アクション作画監督を務めた西田達三の仕事とも相まって、非常に見応えあるシーンに仕上がっている。コンテの筆致も勢い重視でテンションが高く、作画魂に火をつけるタイプの描写になっているところに注目。

▲冒頭のタイトルシークエンスより、仮想空間OZの格闘ゲームステージで戦うキング・カズマ。疾走感とダイナミズムが鮮やかに表現されている

▲偽ケンジに強烈なパンチをくらう仮ケンジのアバター(この後、さらに悲惨なことに……)。ト書きのテンションも高い

▲再戦に臨むキング・カズマとラブマシーンの格闘シーン。ラフな筆致ながら丹念な段取りでバトルが描かれている

▲キング・カズマを窮地に追い込んだラブマシーンの前に、マンスケのアバターが颯爽と現れる場面。「どう見ても鞍馬天狗」というメモあり