色彩設計おぼえがき[辻田邦夫]

第127回 11本すべてが勝負回でした! 『四畳半神話大系』完結!

6月最後の日の夕刻に、いまこうして原稿を書いてるのでありますが、ああ〜、今日でもう今年が半分終わっちゃいました。明日からは今年の後半戦です。
ああ、速いなぁ(汗)。
歳とってくると、ほんと月日の流れが速すぎです。もうキマリ文句的になっちゃってますが、「ついこの前、お正月だったのに……」。4月にスタートした『四畳半神話大系』も、関東地区では今週の放送がもう最終話であります!
う〜む、速すぎだよ(汗)。絶対年々、加速傾向にありますね。ああ、来年はもっと速くなっちゃうんだろうか……。

さてさて。
3日ほど夜を徹しての作業が続いて明けた先日の朝、『四畳半神話大系』最終11話が完成いたしました。湯浅監督自らの絵コンテ&演出の1本でありました。まさに「総力戦!」な1本。『四畳半神話大系』これにて完結です。
残念ながらまだ放送前ですので詳しい内容のお話は差し控えさせていただきますが、V編前の全尺音つきのオールラッシュを観まして、ちょっと気持ちが高ぶりました。ずっと「私」の傍らに寄り添って、「私」のお話の色を作ってきた身ですので、やっぱり「私」の気持ちになっちゃってたのでしょう。最後のラッシュ上がり、古本市の「私」と明石さんのカットにOK出して原板完成。帰宅して、ちょっと泣いちゃいました。
1クールのTVシリーズ(ましてや今回の『四畳半神話大系』は全11話)、これはホント、あっという間、短いですね。東映にいた頃の僕は、1年とかそれ以上とかの長いTV作品に多く参加させてもらってたので、その短く感じる感覚はことさらです。
でもその短く本数の少ないぶん、すべてが紛うことなく「勝負回」でありました。3クール、4クールと続くような長い作品ですと、シリーズ構成の緩急から少し弱めの回もあったりするんですね。でもこの『四畳半神話大系』、すべて勝負の11本。いろいろありはしましたが、みんな出し切った感じの11本でありました。
で、そんな11本の勝負回を戦い終えまして、いまの僕、さすがに放心状態だったりしてます。ああ、ちょっと他の仕事に手が着かない(汗)。あともう2日くらい、せめて最終話の放送が終わるまではお休みしたいなあ。……あ、え? だめですか? ううむ。

と、まあ、そんな感じで、ちょっと「ぼ〜〜〜」っとしてる僕なので、激しく超短いですが今週はここまで。
あ、今週木曜深夜の「ノイタミナ」ですが、放送時刻10分繰り下げになってるようですので、要注意。最終話ならではの仕掛けもありますので、乞うご期待であります。みなさま、最後までヨロシクです。

第128回へつづく

(10.06.30)