web animation magazine WEBアニメスタイル

 
『2005年宇宙の旅』
三原三千夫

 アニメーターの三原三千夫さんの自主制作作品『2005年宇宙の旅』を公開します。2005年末開催のアニメスタイルイベントで上映し、好評だった作品です。スタッフは以下の通り。

作画・監督/三原三千夫
色彩/三笠修
音響/丹治まさみ
撮影/高橋敦史

 下のボタンをクリックしてください。ムービーが始まります。

 次に掲載するコメントは、三原さん自身が、この短編の宣伝チラシ用に書いたものです。


『2005年宇宙の旅』作品解説

 三原三千夫自身20周年記念作品の『2005年宇宙の旅』の制作費は10万円である。しかし実際には、作業の半分程度は、今 敏監督の劇場作品での契約原画マンとしての勤務中に監視の目を盗んで作画したものであるから、その作画用紙、労働時間、えんぴつ等は、実質的に業務上横領があったと言える。
 作画用紙に関しては、完成した動画200枚の他、下描きや描き損じたものを合わせると、400枚程度の使用が認められているので、1枚10円として400枚使用では、10×400=4000円となり、この4000円は確実に横領とできるだろう。
 次に時間に関してであるが、ムダ話、徘徊、マンガ読書等の時間の使用は、アニメ業界においては慣習上黙認されている部分もあるので、その時間を割り当てた場合は、容認されてしかるべき範囲かもしれない。しかし、マンガはほとんど読んではいなかったが、ムダ話はしていたという報告もある。
 最後に、エンピツの使用に関してであるが、ミツビシの「ユニスター」という高級えんぴつを5本程度使用しているので、1本120円×5本=600円の横領が認められる。ではあるが、仕事→ラクガキ→仕事→ラクガキ→仕事というような巧妙な隠ぺい工作のために、この件に関しての横領罪での立件は困難と思われる。
 次に、実際に彼が支払っているとされている10万円の内訳としては、ペイント代として、1枚250円×200枚=5万円。その他は、ボランティアとして作品に参加している、色彩の三笠修氏、撮影の高橋敦史氏、音響の丹治まさみ氏らに対する飲食、接待費として、5万円をあてたとされているが、実際には、その半分程度であった可能性もある。
 そのような6ヶ月間を経て、本作品は完成したのである。
 内容に関しては何とも言えない。本文は本人が書いているものであるから。しかし、熱意だけは評価に値するかもしれない。

2005.12.31 23:59 三原三千夫


(06.05.16)

 
 
  ←BACK ↑PAGE TOP
 
   

編集・著作:スタジオ雄  協力: スタイル
Copyright(C) 2000 STUDIO YOU. All rights reserved.