アニメスタイルとは
サイトマップ
お問い合わせ
旧サイト
リンク
トップ
ホーム
最新更新情報
アニメスタイル特報部
アニメの作画を語ろう
T O P I C S
特別企画
C O L U M N
R E V I E W
もっとアニメを観よう
D A T A B A S E
E V E N T
←BACK
第35回
「『魔法使いTai!』同窓会」
日時■2007年2月18日(日) 17時半〜
会場■LOFT/PLUS ONE
出演■佐藤順一、伊藤郁子、小中千昭、寺田将人、飯島佐知子、小黒祐一郎
■上映作品
『魔法使いTai!』第1話、『魔法使いTai! vs シャーマニックプリンセス』他
今回取り上げる作品は『魔法使いTai!』。『魔法使いTai!』OVA&TVシリーズを収録した「complete collection」の発売を控えて、実現したイベントだ。『魔法使いTai!』のリリースは10年余り前。いまの作品でも、かつてのビッグタイトルでもない作品を取り上げるのは、アニメスタイルではこれまであまり例がない事。どうなるのかと関係者も固唾を呑んでいたが、ふたを開けてみると、100名以上にお越しいただき、その大半が『魔法使いTai!』のファンという、来場者に恵まれたイベントになった。
イベントは3部構成。第1部で登壇したゲストは、佐藤順一、伊藤郁子、小中千昭の、『魔法使いTai!』中核スタッフ3人。佐藤さん、伊藤さんとも登場からハイテンションの挨拶でイベント慣れしたところをみせ、小中さんを苦笑させた。これも『魔法使いTai!』で数々のイベントをこなした経験によるものか。
小中さんは「佐藤さんはアニメスタイルのイベントではいつも誉められているので、今日はジャアクさを伝えたい」と宣言。伊藤さんもそれに同調。これには佐藤さんも苦笑するしかない。
作品についてのトークはDVDのコメンタリーに収録に収録済み、という事で、企画の成立前後の話がメインとなった。美少女とメカというオーダーは、バンダイビジュアル側からのものだったと、佐藤さんは語るが……。
1話を上映したのち、「(演出的にちゃんと作れば)何も事件らしい事件がなくても、保つはずだ」という意図だったと佐藤さん。それに対して1話には参加していなかった小中さんは、「そういう作りは、脚本家として大メーワクですよ(笑)」とコメントしつつ、2話以降の展開に苦労したと、述べた。
第2部となり、今度はバンダイビジュアルの当時のプロデューサーである寺田将人さんと、宣伝プロデューサーであった飯島佐知子さんが登壇。
寺田さんが「(メカと美少女というのは)佐藤さんが書いた企画書にすでにあった。バンダイビジュアル側からすれば佐藤順一がこういうものをやりたいんだと思っていた」と暴露。「ああ、書きました。……バンダイビジュアルのせいにしてましたね、いろんなものを。ごめんなさい」と佐藤さんも認める事に。これには場内も爆笑。
バンダイビジュアル側のオーダーは、構成案では1〜3話まで何も起きない話だったので、せめて空を飛んでくれと、構成案の4話を1話にするよう言った程度だという。寺田さん曰く「中身の黒幕は全部、佐藤さんなんだからね」に、佐藤さんもタジタジ。
企画書の時点では伊藤さんの名前がなかったという事に、伊藤さん自身から「佐藤さんは、様々なメディアで伊藤さんの可愛いキャラでやりたかったと発言しているけど、今の話を聞くと、ウソじゃん」と鋭くツッコミが。「書かなかっただけで、心には決めていた」と慌ててフォローする佐藤さん。その後も、企画の成立を巡って様々な話が展開。人の名前を使って自分のやりたい事を実現するのが佐藤流、とみんなから責められるハメに。
続けて飯島さんからは、『魔法使いTai!』の数々のイベントの話が披露された。横浜のラーメン博物館に集合して千葉の海岸へバスツアーしたなど、この作品では「やけくそのように」イベントをやったという。観客の中にはそのバスツアーに参加した猛者もいて、これには壇上のゲストもびっくり。
そのほか、ナルトマークなど、様々なエピソードが明かされた。
第3部では『魔法使いTai! vs シャーマニックプリンセス』を上映。当時、両作品12枚を全巻購入した人だけが見られた、という貴重なアニメだ。「魔法使いTai!」サイドは、佐藤順一が、自分をキャラクターにして作画をして声まであてている、という「どんな羞恥プレイだ」(佐藤談)というすごい内容で、場内から爆笑が起こった。
そのほか、佐藤さんが、小中さんをシナリオに起用した理由をめぐる、恐るべき秘話なども披露された。
あとはお馴染みの質問コーナーで締め。
当初の編集部側の意図としては、3人の役割をもっと掘り下げるつもりだったのだが、バンダイビジュアル側の宣伝をふくめたプロデュースサイドの話が盛り上がった事もあり、そこは触れられなかったのはちょっと心残り。だが、「同窓会」にはふさわしい内容になったのではないだろうか。
最後にイベント終了後のお三方の感想で、このレポートを締めよう。ちなみに下の画像は、楽屋でのスナップ。佐藤さんが持っているのは、OVAリリース当時にイベントで使われた記念写真用の枠(プリクラ風)だ。
佐藤
「こんなに人がいるとは思っていなかったので。ありがたい話です」
――
今日はいろんな方に責められていたようですが?(笑)
佐藤
「今日は(私の)黒い部分をえぐる会(という趣旨)だったので、しょうがないかな(笑)」
小中
「実は(黒い部分が)あまりなかった、というのも証明されたんじゃないですか。結局、印象論なんだよね、我々“被害者”の(笑)」
伊藤
「今日のイベントは(お客さん達の)視線が熱かったのが印象的でした。10年前の作品をこれだけ興味深く見てもらえるっていうのは、嬉しい事ですね」
小中
「なんの義理も貸しもないところで、こういうイベントをやってもらえたのはありがたかったですね。『マホTai!』だけじゃなくて、今だから言える事って結構あると思うので、こういうイベントが続くといいなと思います」
(07.04.03)
←BACK
↑PAGE TOP
編集・著作:
スタジオ雄
協力:
スタイル
Copyright(C) 2000 STUDIO YOU. All rights reserved.