第187回
いろいろの続き……

●毛で被われたい

 前回書き忘れたのですが、俺、『戦国BASARA』では夢吉(猿)も大好きです。1期13話でも夢吉の芝居では結構遊ばせてもらったし、『戦国BASARA弐』の10話の慶次との指切りげんまんも可愛く描いたつもりです。やっぱり『母をたずねて三千里』の時代から主人の傍らの健気な小動物は観る者の心を捉えて離さないもの。小動物と言えば、もうかれこれ十数年前の学生の頃、小田部羊一(『ハイジ』『三千里』キャラデ・総作監)先生が昔ご自身が関わった『竜の子太郎』(1979年東映まんがまつり)という映画について(もしかして、前にも書いたかも? ですが)、

「太郎(主人公)が森の動物たちと一緒に四股(しこ)を踏むシーンがあって、クマの四股の重さで画面の隅っこのネズミがいちいちコロッコロッと転ぶんだけど、あまりに小さいので、僕、浦山(桐郎)監督に『ネズミに寄ったカットを作った方がいいんじゃないですか?』って言ったの。そしたら監督は『いや、子どもは画面全体からこういう面白い部分を探して喜ぶんだから、わざわざ寄っちゃいけないんだ!』って。で、実際劇場で観てみると監督の言ったとおり子どもたちが隅っこのネズミを見つけて笑ってたんだよ!」

と話してくださったのを思い出します。実はそのシーン、リアルタイムに劇場で笑って観た記憶が俺にも(当時5歳)あったんです(その事を小田部先生に言ったら大変喜んでいらっしゃいました)。
 だから、夢吉も小さいところで芝居を入れてあります。あと、自分、

全身毛で被われるのって気持ちよさそう〜!

って空想をよくします。コンテで夢吉描いてる時や、この前の『迷い猫オーバーラン!』のデブ猫も。


●脂肪で被われた……

 I.G6スタで制作の人としゃべってると


とか『君に届け』柴田がおっしゃるので。彼女はテレコムの頃の板垣の体型を知ってるので、ことあるごとにこーゆーツッコミをしてきます。でもま、運動不足は事実なんで、

明け方とかなんとなく散歩に出るようになりました

●楽しみ

 散歩しながら考えるのは大概次の作品の事。まだまだ発表はできないけど原作読んでるだけでワクワクして「あーゆー画にしよう!」「こーゆーアクションにしたい!」などアイデアが膨らんで仕方ないです。

昼間原作読んで、夜、画や文にまとめて、明け方散歩しつつ脳内で整理

な毎日。はやくコンテ切りたい!

(訂正・お詫び)だいぶ前に書いた「海外向け」作品は企画自体が中断したので、今手をつけている次の監督作はベッタベタの日本のアニメです。発表できる時期が来るまでもうしばらくお待ちください。て、待ってる人いないでしょうが……。

(10.10.07)