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アニメ本・聞いた・見た・買った（11）
ＣＭアニメの歴史に迫る本が発売中

　まずは前回取り上げ損ねた書籍から。
　「文化としてのテレビ・コマーシャル」という本が、世界思想社から発売中。アカデミシャンによるＣＭをめぐる学術論文集なんだけれど、その１本に吉村和真「テレビ黎明期のＣＭアニメの実態――ビデオコレクション『ＴＣＪの歴史』を手がかりに」という論考がある。京都精華大学がＴＣＪから譲り受けたＣＭのアーカイブを紹介しながら、初期のＣＭアニメに迫る。ＴＣＪは、ＴＶアニメ草創期に『鉄人２８号』『エイトマン』を制作し、その映画部を母体に、現在のエイケンが設立されている。初期のＣＭアニメに関する貴重な文献であるだけでなく、ＴＣＪが素早くＴＶアニメ時代に対応できた理由なども考察されており、ＴＶアニメの歴史に興味のある人は必読だ。
　取りこぼしたものでは、３月に終了したばかりの『ＮＡＮＡ』の公式ガイドブック「ＴＶアニメーション『ＮＡＮＡ』公式ファンブック　淳子の部屋」（集英社）も現在発売中。
　さて、ゴールデンウィークで本の流通がストップするためもあってか、５月発売予定のアニメ関連書はあまり多くない。
　中で変わり種は「ガンダムで英語を身につける本」（宝島社）。どんな本になるのかはリリースもないためわからないが、どんな本なのか、興味津々。17日発売予定。
　下旬の目玉は「蟲師～連綴～　二〇〇四〇七〇九―二〇〇六〇八〇四」（講談社）。アニメを中心とした『蟲師』のムック。副題の数字は「企画書の作成（2004年７月９日から、全国上映会イベント『蟲の宴』最終日（2006年８月４日）まで、つまりアニメ企画の誕生から終了まで」を指している。長濱博史監督も相当関わっている模様だ。
　そうそう、もちろん「デジモンアドベンチャー　絵コンテ　細田守」（飛鳥新社）もよろしく（笑）。
　発売中のものを除き、いずれも発売日は予定。詳細は店頭で確認してほしい。他の本の詳しい出版予定はこちらで。（Ｂ）

(07.04.27)

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