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【情報局】冬の劇場アニメ(1)
型破りかつ忠実な映像化『スキャナー・ダークリー』


 今からほんの7年先の未来。覆面麻薬捜査官のボブ・アークターは、巷に蔓延するドラッグ“物質D”の供給源を探るべく、自らそれを服用し、常習者達と生活を共にしていた。捜査官の安全を守るため、捜査本部内には徹底した機密管理がされており、彼の正体を知る者は仲間内にもいない。ところが何者かによるタレコミがあり、ボブは自分自身を監視する羽目に陥ってしまう……。
 奇抜な映像で話題を呼んだ『ウェイキング・ライフ』から5年。リチャード・リンクレイター監督が再びデジタル・ロトスコープ技法を駆使して放つ、異色のSFドラマがついに公開される。原作は鬼才フィリップ・K・ディックの代表作「暗闇のスキャナー」。ドラッグに蝕まれた者達への挽歌として描かれたシニカルで痛切な物語を、リンクレイターは型破りな表現を用いて「忠実に」映像化した。麻薬常習者の目から見た現実感のない日常、捜査官が着用するスクランブルスーツの描写は、映像的な面白さはもとより原作ファンも納得の出来栄え。「SLACKER」「バッド・チューニング」などで若者の日常をリアルに描いてきたリンクレイターの作風と、原作小説のムードが合致し、完成度の高い作品に仕上がった。
 12月9日(土)より、シネセゾン渋谷にて公開。

『スキャナー・ダークリー』
A SCANNER DARKLY


●キャスト
ボブ・アークター/キアヌ・リーブス
ジム・バリス/ロバート・ダウニーJr.
アーニー・ラックマン/ウディ・ハレルソン
ドナ・ホーソーン/ウィノナ・ライダー
チャールズ・フレック/ロリー・コクレン

●スタッフ
原作/フィリップ・K・ディック
監督・脚色/リチャード・リンクレイター
アニメーション/ボブ・サビストン
撮影/シェーン・F・ケリー
編集/サンドラ・アデア
音楽/グレアム・レイノルズ
配給/ワーナー・ブラザーズ映画

●公式サイト
http://www.scanner-darkly.jp/



(06.12.05)

 
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